素敵な本屋さん、素敵なブックカフェ、素敵な図書館。本の選び方、空間の配置、言葉の添え方。仕掛け1つで本の見え方、空間の移ろいが変わるようです。
そのなかで、私が最近気になるのは「移動」する本屋さん。三田修平さんの移動式本屋さん「BOOK TRUCK」もとっても魅力的。新しい本の楽しみ方を提案するカタチがどんどん生まれています。
そんなささやかな幸せのきっかけをもたらす本の力。
名古屋発の移動図書館「BUCH」、素敵な本との出逢いを提案する女性2人組のユニットが3月22日、京都にやってきます。
移動図書館「BUCH」
そんな中富さんが、本の活動をするなかで、気づいたこと。
―活動を進めるなかで気づくことはありましたか?
本を主体にした活動を進めるなかで自分が興味のある本しか読んでないことに気づいた。自分の町の本、産業、経済について何も知らなかった。さらに言えば、若い人たちがなかなか考えないようなこと、例えば政治や経済について考えようと思った時に「恥ずかしい」という感情を抱くこともあった。 周囲に考えている人はいない。だから考えることはださいのかもしれないと。
―その打開策が「移動図書館」だった?
そのまま政治について考えようと言うのではなく、本、そして移動図書館という「非日常」を通して、人を取り込んでいって、自然と政治について考えていける取り組みをしたいと考えて。私もそうですが、これまで関心のなかった人たちにも気づきを与えられるんじゃないかと思った。
講演会を開いたとしても、もともと関心のあったいわゆる意識の高い人の集まりになってしまう。本に対して明るいイメージを持っていない人たちにも本に触れてもらえるような、いつもは素通りしていた本屋に今日は立ち寄ってみようとか、漫画コーナーしか行かないけど文庫本コーナーに行ってみようというようなちょっとした日常の変化を生み出すことが夢なんです。
以前、滋賀のお野菜大学に「BUCH」がインタビューを行った際は、本を野菜と見立て、収穫を行う感覚を抱かせるような空間づくりを考案。
そして、今回の移動図書館は、町家を改装したギャラリー「be-京都」とのコラボレーション。どんな空間に私たちを誘ってくれるのでしょうか。
Flowering「開花」
写真、デザイン、モデル、その1つ1つに文章が添えられ、ふと、HPを目にするだけで、なんだか心が柔らかくなり、軽やかな気持ちになるようです。そんな「BUCH」によって展開される移動図書館。足を運んでみると、新たな自分と出逢えるかも。
新しい自分。その言葉に関連するように、京都で行う移動図書館のテーマは「frowering」。テーマに込めた意図について、中富さんは以下のようにHPで綴っています。
今回のテーマは『 Flowering 』
日本語だと『 開花 』という意味です。
私は開花といえば、” 何かがはじまる ” そんなイメージを抱くのです。
3月に行うということで、すぐそこには4月が待っています。
4月、それは
新しい季節のはじまり、新しい生活のはじまり、
動物たちは冬眠から目覚め、花のつぼみは開きはじめる、、、
そんな ” いろいろなはじまり ” にまつわる本たちと、
花モチーフのアクセサリーと共に
みなさんをお待ちしています。
あなたの ” はじまり ” になるような本が、みつかりますように。
BUCH×be-京都
日時:3月22日(日) 10:00~17:00
場所:be-京都 (京都市営地下鉄烏丸線今出川駅から徒歩10分)
テーマ:frowering(開花)
問い合わせ:「BUCH」公式ホームページまで。
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